インタビュー

第1回若手口腔外科医交流会

2023 年 7 月 29 日(土)~30 日(日)に開催された第 1 回若手口腔外科医交流会の「セッション:男女共同参画、テーマ:子育てと仕事の両立」の参加者に、以下の項目についてインタビューしてみました。

質問項目

  • Q1 仕事と育児の両立で職場に配慮してもらっていること
  • Q2 仕事と育児の両立で困ったこと
  • Q3 Q1、Q2の対処方法
  • Q4 若手口腔外科医へのメッセージ

30代、女性、大学勤務

Q1 仕事と育児の両立で職場に配慮してもらっていること

待機・当直の免除
家族・子供が第一優先の勤務
社会人大学院生(博士課程)と専門医取得への習得事項の配慮

Q2 仕事と育児の両立で困ったこと

子供の急な病気等への対応

Q3 Q1、Q2の対処方法
上司に報告し、すぐに退勤させていただいている。その際は医局内で外来・入院患者さんの全てを伝えているため、困ることは少ない。
Q4 若手口腔外科医へのメッセージ
子育てと仕事の両立は大変な挑戦ですが、その道のりを我々若手口腔外科医で共有し、サポートし合うことで、より充実した未来があると考えています。特に若手口腔外科医としては、今後認定医や専門医、指導医の取得を目指している先生方や大学院博士課程において博士号取得を目指している先生方も多いかと思います。そのため、月齢の小さな子を持つ口腔外科医が産前後休暇中や育児休暇中でも学術大会や研修会へオンデマンドで参加できるような環境作り、認定医・専門医・指導医の単位取得についてもオンラインで可能にするようなシステムを作ることが仕事と子育ての両立では必要になってくると思います。 我々若手口腔外科医で、子育てをしながらも活躍できる環境作りを行っていきましょう。

30歳、女性、大学勤務

Q1 仕事と育児の両立で職場に配慮してもらっていること
深夜勤務の免除
早出遅出勤務制度の利用(私の場合は、保育園の送迎のため、通常勤務時間より15分遅く出勤し、ずらして勤務している。朝の会議は途中参加になってしまったときも理解がある)。
私に限らず、急な休みに対応できる体制が構築されている。
Q2 仕事と育児の両立で困ったこと
やりたい仕事(臨床、研究、教育)があっても、保育園のお迎えがあるので、時間内にやりきれないことがある。
ワンオペ育児のため、家では仕事はほとんどできない。家事をやっていて子どもと十分遊んであげられないと辛い時もある。
病児保育の壁が高く、結局預けられない。
医局に同じ立場のママさん口腔外科医がいないので、公私に渡った相談をしにくい環境である
Q3 Q1、Q2の対処方法
両親に、時折お迎えを頼んだり、預かってもらっている。
正直にいうと、完璧な対処法はまだわからず…試行錯誤して乗り越えていくしかないと思っている。
Q4 若手口腔外科医へのメッセージ
私は、妊娠前にやれていたことが時間的にできなくなる苦しさを経験している最中です。身軽なうちにできることを全力でやっておくと、後で自分を助けてくれるので、是非頑張って欲しいです。ベテランの先生に伝えにくいことでも、われわれになら言える・聞けることも多いし、感覚も近いと思うので、なんでも相談してもらえると嬉しいです。今後の口腔外科を考えながら、いい環境を作れるのではないかと思います。
私もまだまだ若手ですので、一緒に成長していきたいです。お互いに頑張りましょう!

30代、男性、大学勤務

Q1 仕事と育児の両立で職場に配慮してもらっていること

院内保育を利用しており、迎えの時間以降の会議等の出席は難しいこと。議事録を確認し対応している。働き方改革の一環でシフト制が進み、両立の環境は整いつつある。

Q2 仕事と育児の両立で困ったこと

保育園にいる子の発熱や怪我の対応、帰宅後のデスクワーク時間の確保

Q3 Q1、Q2の対処方法
祖父母の援助は得られず、夫婦で連携して対応するしかない。動ける方が対応している。
子供が寝静まった後や明け方の時間を活用している。
Q4 若手口腔外科医へのメッセージ
時代の変化もあり、男性の育児参加は理解が得られやすくなってきています。職場の理解と体制の整備が必要不可欠です。両立で悩み口腔外科医になることをあきらめる若手の先生がでない職場環境を整備していくことが大切です。各施設で若手の先生と共によりよい環境をつくっていただけたらと思っています。

40代、女性、関連病院勤務

Q1 仕事と育児の両立で職場に配慮してもらっていること
育休中・復帰後も代診を手厚く出してもらった
Q2 仕事と育児の両立で困ったこと
緊急時の対応(例:子どもの熱発)
Q3 Q1、Q2の対処方法
予想外のことが起きると困ります。しかし、予想できることは対応できます。そのため、できるだけ想定外を想定内にできるよう、対応方法を決めています。
・子供の体調が急変したら(例えば)
・夫婦のどちらかで仕事の調整。できなかったら・・・
・親にS O S。無理だと言われたら・・・
・病児保育に申し込み。空きがなかったら・・・
・病児保育シッターに依頼
Q4 若手口腔外科医へのメッセージ
仕事と育児の両立はタスクごとに対策を考え、人的資源が十分でないものはoutsourceを検討すると乗り越えられることが多いと思います。現在はオンデマンドで学会参加したり、オンラインで講習会に参加することもできるようになってきて、キャリア形成も追求しやすくなってきています。働きやすい環境を一緒につくっていければと思っています。