委員長挨拶

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日本口腔外科学会ダイバーシティ推進委員会委員長

日比 英晴

多様性受容や男女共同参画が本学会でも意識されてきました。総論的には組織の成長や個人の幸福につなげながら学術の発展を目指す趣旨ですが、各論的な背景のひとつには口腔外科医や病院歯科医の需給関係の逼迫が予見されたことがあります。そのため若手や女性にいかに活躍し続けてもらうかが重要な課題になっています。長らく口腔外科臨床の現場では労働時間の長さが責任の重さとして当たり前のようにのしかかる構図になっていました。しかし今、その是正が働き方改革により求められています。その目的は組織においては人材確保と活性化ですが、個人においては体調管理による安全文化醸成です。長時間労働による睡眠不足が招く居眠りは、一旦事故になってしまえば交通や医療関係では重篤であり、その基本となる考え方が厚生労働省の睡眠指針に示されています。

また、単に組織の側からみて女性口腔外科医が増えればよいのではなく、個人の側からのみかたもあります。育児は人によりますが、介護は誰もが向き合うことになるでしょう。それに対応するには家庭があればそのあり方を時代に合わせて、配偶者同士が協力してお互いを解放し、社会で活躍できるようにしあわねばなりません。あらゆる職種で機会均等が保障され、適材適所の人材配置が可能になれば、個人の意思が尊重される、社会が活性化される、そして日本の未来が輝けるように思います。 本HPは会員の皆様にとって情報共有、意見交換の場になるだけでなく、さきざきは掲載資料が大学や病院当局と交渉する際の材料として利活用できることも目論んでいます。理事長のご挨拶にあるように「日本国民に貢献する」われわれ学会員のすべてが「意識を変えて」いくのに、委員一同がお役に立ちたいと考えています。皆様の御支援と御協力をお願いいたします。