委員会概要

委員会構成員

委員長
日比 英晴名古屋大学
副委員長
芳澤 享子松本歯科大学
委員
山城 正司NTT東日本関東病院
大場 誠悟長崎大学
矢郷 香国際医療福祉大学三田病院
栗林 和代北海道大学
吉岡 徳枝岡山大学
石橋 美樹大阪国際がんセンター
久保田 恵理愛知学院大学/済衆館病院
ロゴ作成者
松下 豊吹田徳州会病院

委員紹介

芳澤 享子

松本歯科大学 口腔顎顔面外科学講座

ダイバーシティ推進委員会副委員長を務めております。私は1990年に新潟大学歯学部卒業、1994年新潟大学大学院修了、1995年群馬県病院歯科口腔外科勤務を経て、1996年から2016年3月まで新潟大学組織再建口腔外科学分野(旧口腔外科学第一教室)で研鑽を積ませていただきました。1999年から2000年には米国ミシガン大学での留学も経験させていただき、2016年より松本歯科大学口腔顎顔面外科学講座教授として勤務しています。その間、結婚や祖父、父、祖母の他界を経て、現在は母、義父母、夫、私それぞれが別々に生活する状況ですが、そろそろ自身を含めた家族の健康問題、介護問題に直面するような年代になってきました。これまで、人一倍口腔外科に没頭した生活を送ってきた私ですが、その実、ライフイベントなどのたびに、口腔外科から離れることを考えることもありました。このたびのダイバーシティ推進委員会の活動を通して、会員一人一人が楽しく有意義に口腔外科を継続していけるよう、お手伝いができればうれしいと思っています。よろしくお願いいたします。

山城 正司

NTT東日本関東病院 歯科口腔外科

何のためにダイバーシティを推進するのでしょうか?
それは、全ての医療者、全ての患者、家族のwell-beingを実現するためです。
「一部の」ではなく「全ての」というところがポイントです。

わたしは、恥ずかしながら最近までこのことに気がつきませんでした。
大学を卒業して35年、大学病院、がんセンター、そして現在の病院まで、口腔外科医として、ダイバーシティの重要性に気がつかない日々を送ってきました。

他人事でなく、自分自身のことでもあり、早急に取り組むべき課題と認識しております。
皆さんと一緒に、知り、学び、考えて行きたいと思います。

大場 誠悟

長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 顎口腔再生外科学

長崎大学では、「教職員の多様性を活かし、生きがいを感じる、働きやすい・学びやすい環境づくり」を目指しており、4本の大きな柱を掲げています。すなわち、①女性活躍促進、②ワークライフバランスの実現、③多様性の更なる実現、④働き方見直し、です。長崎大学ダイバーシティ推進センターではこれらの実現のためにさまざまな取り組みをおこなっています。

私は長崎大学歯学部を卒業後、幸運にもアメリカやドイツでの留学の機会を得ることができ、まさに多様性というものを肌で感じることができました。これらの経験を活かし、今後の口腔外科界ひいては歯科界におけるダイバーシティー推進に少しでも貢献できればと考えております。

どうぞよろしくお願いいたします。

矢郷 香

国際医療福祉大学三田病院 歯科口腔外科

東京歯科大学を卒業して慶應義塾大学医学部歯科・口腔外科学教室に入局した時には、女性医局員は2人のみで、もう一人の先輩は歯科治療専門でしたので女性口腔外科医は私一人でした。現在、東京港区の国際医療福祉大学三田病院歯科口腔外科教授・部長となりましたが、これほど長く男性社会の口腔外科の世界で仕事ができたのは、口腔外科という学問が私の知的好奇心を刺激した事と良きメンターに出会えたからです。女性が仕事を続けるにあたり、ライフワークバランスをとるのがとても難しいことがあります。私も結婚、出産、子育て、キャリアアップなどの際に、良いこと悪いこと色々ありました。それを乗り越えて行くためには自身の気力と周囲の理解と支援が必要です。新たにダイバーシティ委員会が設置されましたので、女性口腔外科医のみならず全会員の皆様にお役に立つように活動していきたいと思います。どんな些細なことでも構いませんので、委員会にご意見賜りますように宜しくお願い致します。

栗林 和代

北海道大学大学院歯学研究院 口腔病態学講座 口腔顎顔面外科学教室

2017年第62回口腔外科学会総会・学術大会のシンポジウム「女性口腔外科医のためにPart II」で、「女性が口腔外科医として働いていくことの難しさはどこにあるのか」と題して話をさせていただいてから、口腔外科ハンドマニュアルへの執筆、口腔腫瘍学会でのワークショップ、そしてこの口腔外科学会ダイバーシティ推進委員会への参加と、女性が口腔外科医として働く際のジェンダーバイアスについて考える機会をたびたびいただいてきました。

これまでの自分を振り返ると、特に男社会と言われる口腔外科の中では「ワーク」側にかなり傾いたワークライフバランスをとらなければ、仕事を任される立場になることはとても難しかったと思います。

私は2013年から8年間医局長を務めさせていただきましたが、女性医局員へのジェンダーバイアスや女性医局員自身のジェンダーバイアスの存在に気づきながらもどうにもできないこともたびたび経験しました。

ですが、今は働き方を改革しなければならない時にきています。アンコンシャスバイアスの存在に気づき、多様なワークライフバランスを認め合い、組織の中でどのようにそれぞれが活躍していくかを考えることは、女性にとっても活躍のチャンスがどんどん広がってくることだと思います。

この委員会で、委員会のメンバーや口腔外科学会会員の皆さんと一緒にこのテーマについて学びながら、多様な立場の口腔外科医が活躍できる環境の実現に少しでもお役に立てたらと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。

吉岡 德枝

岡山大学 学術研究院 医歯薬学域 口腔顎顔面外科学分野

みなさん、こんにちは。

私は岡山大学歯学部ならびに大学院で学生生活を満喫し、現在の医局に入局、2年間のボストン留学を経て医局に戻り、時間があっという間に過ぎて現在に至っています。
振り返ってみて、ワークライフバランスがとれていたかというと少々疑問ではありますが、これまでに経験してきた様々なこと、いろいろな人たちとの出会いが今の私の土台になっていると思います。

ひとりひとりが自尊心を持って活躍できるように、口腔外科の世界で多様な人材、多様な働き方を認め合う環境づくりを目指して、会員の皆様と一緒に取り組みたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。

石橋 美樹

大阪国際がんセンター 歯科・歯科口腔外科

わたしは第2次ベビーブームの世代です。1学年40人クラス×16組のマンモス女子高に通っていました。クラスの3分の2が理系に進み、そのほとんどが医療系に進学しました。わたしが歯科医師を選んだのは、歯の治療や口に興味があったことと、手に職を持っていた方が長く働くことができる(=経済的に自立できる)と考えたからです。

大学を卒業して専門分野を選択するとき、口腔外科の先輩方は女性も男性も、豪快で、たくましく、とても輝いて見えました。思い切ってこの世界に飛び込んでからは、輝きの反面、しんどいなと思うこともありましたが、ここまで口腔外科医を続けてくることができたのは運が良かったこと、周りの人々の支え、環境のおかげだと思っています。

口腔外科学会会員のみなさま全員が自分らしく、輝いて、できるだけ長く活躍する、それが業界の発展につながることは明らかです。そのための環境整備には、学会全体のサポートも重要な役割を果たすと言えるでしょう。ダイバーシティ推進委員会は、老若男女関係なく、誰でも、口腔外科医として働き続けられるために一助となるような事業を提案、実現することを目標としています。わたしもわたしの立場から、そのお手伝いができるよう頑張りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

久保田 恵理

愛知学院大学/済衆館病院

わたしは現在、総合病院の歯科口腔外科にて医長をしています。大学卒業後は大学院で博士課程を修了し、関連病院に赴任しました。資格としては以下の資格を現在までに取得しています。プライベートでは1歳と5歳の男の子のママです。毎日、子どもたちのお世話をして、仕事をするだけで大さわぎです。子どもが未就学児なので、体調を崩しやすく、想定外のことが起きると生活をマネジメントすることがむつかしくなることもあります。そんな中でキャリアを夢見ることさえ大変な時があります。しかし、子どもは成長していくと、親の手が必要となる時間は少なくなります。また、想定外のことを事前に対処方法を準備しておくことで想定内に変えていくこともできます。働き方は個人のライフステージによって変えていけます。どのように個人の働き方の多様性を認めていけるか、口腔外科領域の今後の課題だと思います。

追伸 この原稿を書いている今、子どもと遊んでいる中で足を骨折してしまい、手術をするためにできた、束の間の自分時間です。想定外のことは今後も続きそうです・・・。

ロゴマークについて

様々な色が混在しながらも調和しているこのロゴマークは、多様性を受け入れるダイバーシティの理念の下作られました。このロゴマークが口腔外科の新しい価値観の象徴となることを願って…