活動内容 2022年

第67回(公社)日本口腔外科学会総会・学術集会

幕張メッセ国際会議場

ダイバーシティ推進委員会シンポジウム

ー 男女共同参画の現状 ー

座長
日比 英晴
芳澤 享子

座長のことば

人種、信仰、障害だけでなく、性の適合性や嗜好性などあらゆる面での差別禁止が一般的になりました。その一方で組織の生産性や競争力を高めるための戦略として、多様な人材を活用することこそが重要だとする考え方が広まってきており、この多様性がダイバーシティと表現されています。本学会でもこれに関連したシンポジウムなどが組まれ、問題意識が高まるにつれて継続的な検討が期待されるようになりました。そこでこのような取り組みを推進するために本委員会が発足しました。

委員会の当面の課題は男女共同参画です。その程度を表すジェンダーギャップ指数は、日本は世界156か国中120位で先進7か国中最下位です。こと医療では性差別は就職してからだけでなく入学試験時にもあったとする報道が皆様の記憶に新しいところでしょう。これはすでに解消されたようですが、さらに一歩進めるため、理系女子への教育費の公的援助が検討されています。このような対症的な取り組み以前に、1999年の男女共同参画社会基本法をはじめとする法制度の整備などがされてきたのですが、なおも根本的な問題が散在しています。

日本の歯科医師数の男女比は3対1ほどで、口腔外科分野でも同様ですが、専門医等資格保有者や学会役員数ではこの差がかなり開きます。これは女性口腔外科医がキャリア形成をする上でさまざまな障壁や問題があることを示しています。そこで本シンポジウムでは、そのような過程を実際に経験してこられた先生方を中心にして、われわれの周辺環境や雇用実態の現状がどのようになっているのか、認識を皆様と共有いたします。あわせて本委員会への御意見や御要望を承ります。

差別禁止といったネガティブな反応に留まってしまうのでなく、組織力向上を目指すポジティブな戦略として発想の転換につながれば幸いです。

GE-1ダイバーシティ&インクルージョンにむけた取り組みと日本口腔外科学会の現状

芳澤 享子

GE-2ノウハウ交換会~より良いワークライフバランスを目指して

久保田 恵理

GE-3長崎大学におけるDiversity & Inclusionとワーク・ライフバランス

大場 誠悟

GE-4医療におけるダイバーシティ推進について-女性活躍推進による課題

石橋 美樹